ヤクルト色にこんがりと

スワローズやその他スポーツについて語っていくブログです

ヤクルトが弱いワケ、そしてこれからの短期的な戦い方


ヤクルトが弱い理由。
誤解を恐れずに言えばくじ運だ(笑)
根本的には別の理由があるが、旧時代的な野球観で見た場合、くじ運が良ければ先発陣があのような体たらくにはなっていないとは言える。ヤクルトの歴代ドラフト1位を見てみるとこの7年間、ドラフト1位を全て外しているのだ。
2009年の菊池雄星に始まり、2010年の斎藤佑樹(これは結果的に大正解)、2011年の高橋周平(野手)、2012年の藤浪晋太郎、2013年は大瀬良大地、2014年は安楽智大、そして2015年の高山俊。外しすぎじゃないか。こんなにドラフト1位に恵まれていない球団は他にはない。だから勝てないというつもりはない。育成のシステムがしっかりしていればくじ運は補完できるわけだが、野手の育成はうまくいっているものの、投手はからきしだめだ。というか、社会人ドラフトに走った上に、さらにその選手たちが手薄な投手陣ゆえに成長する間もなく1軍と2軍を行ったり来たりで育成する環境はほとんどなかったと言っていい。これに関しては色々と思うところもあるが下位に低迷するなか即戦力をなんとか欲しいという状況であったため致し方ないといえばない。これが表面的にヤクルトが弱い理由。


根本的な原因は何か。これはヤクルトに限ったことではなくセリーグの多くに共通していること。セリーグの球団は旧時代的な野球観に根付いている。進取の精神という面ではパリーグにはるかに及ばない。DHを導入し、マンデーパリーグや賛否はおいておいてクライマックスシリーズの導入など先んじて導入したのは全てパリーグだ。地域密着型の経営、サッカーのユースチームのような2軍育成システム、その先鞭をつけたのはソフトバンクであり日本ハムであり楽天であり(本当は広島が細々とやっていたんだけど)、そこでつちかった力を交流戦では遺憾なくセリーグに見せつけている。即戦力選手をドラフトで取ってきて、とか他チームのエースを取ってきてとか、3Aの主力ないしメジャー当落線上の選手を探してくるというような補強はもはや時代遅れといっていい。そのうち育成した選手をメジャーに移籍させることで球団経営を成り立たせるようなチームも出てくるのではないかと思う。そのような時代の流れに取り残されてはいけない。広島は培ってきた伝統がある。DeNAはそれに気付き始めてきた。巨人も3軍を創設した。じゃあヤクルトは?
在京球団でなかなか地域密着型の球団を作るのは正直な話難しい。東京在住でおらがまち東京というような意識を持っている人たちは少ない上に関東地方にはたくさんの球団がある。新潟や松山など第2のホームを作るということもできるが腰を据えてというのは難しい。東京にボールパークのような施設を作ることは難しいわけではあるがソフトバンクのような2軍戦でも楽しめる環境、たとえは適切ではないかもしれないがAKBのように(?)若手選手はもっともっとファンサービスをして2軍選手でも客を呼べるような人気をもった選手がいてもいいのではないかと思うのだ。プロアマ規定があり難しいのも分かるが2軍、3軍チームはもっともっと地元のアマのチームとも試合をして欲しいと思う。練習試合でなくサッカーにおけるカップ戦での位置付けでアマのチームや独立リーグともやりあっていいんのではないか?そして東京に密着した根ざした球団になり、高校生を中心としたドラフトで選手の育成に力を入れて欲しいと思う。難しいのは分かるけど、動き始めなきゃしょうがない。


毎年交流戦や日本シリーズでパリーグにボコボコにされるのに根本的に変わらないセリーグ。いい加減に気付かないと、セリーグは独立リーグのようなパリーグの下部リーグに成り下がってしまう。もっともっと危機感を持つべきじゃないか?ヤクルトに限らずさ。


とはいってもすぐに改革できる話でもなく、目先の試合も落とせない。短期的にはどうすればいいのかも考えなければいけない。6月14日のソフトバンクホークスとの初戦。
初回に2死球2失点の新垣に早々に見切りをつけ、ロングリリーフに成瀬を投入しそれが功を奏した。
とはいえ暴投王の異名をとる新垣の立ち上がりである。正直な話ある程度予想できた展開というか実力としてこんなもんではなかろうか。つまり、これまでの使い方、成績から考えて悪いから替えるという基準を超えていたとは思わなかった。(他球団では替えられていただろうが)これは首脳陣の投手交代の閾値が下がったと考えるのが妥当ではないのだろうか。
そのための成瀬の配置転換であったのだろう。それを考えると首脳陣は先発陣にはある程度見切りをつけたといってよいのだろう。今後も小川以外に関してはロングリリーフを駆使して積極的に中継ぎを投入してくるのだろう。中継ぎの酷使になるだろうが、今シーズンクライマックスシリーズに食い込むためにはもうそれしかない。


① 先発←多少打たれても我慢する
・小川


② 先発というかとりあえず1回から投げる人(怪我人含む)←打たれたらすぐ替える
・石川
・古野
・新垣
・デイビーズ
・山中
・原
・杉浦
・八木


貧弱だ……。あまりにも虚しい先発陣。しかし、今後泥臭く勝ちを拾っていくには②の投手たち一軍に上げたり二軍に下げたりしながらなんとかやりくりするしかない。4回3失点なら上出来と考える必要がある。石川の怪我が治って①に移行してくれたらいいのだけれど。


③ 僅差、同点でのロングリリーフ


・成瀬
・村中(2回まで)


先発陣が早々に交代するとなるとロングリリーフを一人でこなすのは正直難しい。成瀬、村中の二人でこなす。


④負けている状況でのロングリリーフ
少しでも勝ちが期待できる状況
・松岡
大差で負けている状況
・2軍から上がってきた選手
風張とか正直誰でもいい。


⑤左
久古、中澤


⑤セットアッパー
秋吉、ルーキ


⑥抑え
オンドルセク


今後、クライマックスシリーズに食らいついていくためには負け試合をいかに勝ちパターンを使わずに捨てるかも重要になってくると思われる。一軍登板するだけでも経験になる投手。中々成長は難しいベテランを日替わりで敗戦処理に使うことも必要だ。先発には頼らず、2軍まで総動員してやっていくしかない。腰を据えた育成とは相反するものの短期的には致し方ない。


短期的な補強に関してはトレードという方策もある。しかしトレードで得られる人材はあまりパッとしないのが実情だ。山中、新垣といったところはむしろ当たりと言っていいトレードだったと思う。中々トレードで戦力を補強するのは難しいのではないかと思う。出すとするなら・・・とは思うが名前をだすと揉める原因にもなるのでここでは言わない。


なんか今日も負けてるけど平井の気持ちのこもった投球がせめてもの救いだなぁ。


とにかくヤクルト頑張ってくれ!!!